首里そばは、てんtoてんと並んで私の好きなそば屋のベスト3に入る。ざらっとした感触と弾力は今は残念ながらおばあさんが引退して閉店したさくら屋を彷彿するものがある。それもそのはず、さくら屋のおばぁ直伝なんだそうだ。私は大学時代とその後の何年かを儀保で過ごしたので、さくら屋には何度も足を運んだことがあるのだ。最初にさくら屋のそばを食べた時は、柔らかいうどん育ちの私にとってはまるでゴムを噛んでいるような気さえした記憶がある。小さな丼に麺が山盛りで汁も見えなかった。何度も食べてると病みつきになる麺なのだけど、食べようと思って行くとすでに閉店だったことも何度もあるし、食べ終わるとお代りしないさいと言われたこともある。あと1杯売れば店を閉めることができるからだと言うのだ。

さて、首里そばのは、さくら屋にくらべると少し幅が狭いかなと言う気もするが、最初に食べた時に、あぁ懐かしい味だなと感動した覚えがある。麺はさくら屋と同じく独特で、人によってはゴムのように固く感じる人もいると思うけど、噛み応えのある独特の食感は、食べなれるとたまらない美味さ。 透明に近いほど澄んだ「だし」は、あっさりと洗練された上品な味である。さくら屋の麺と味を引き継いではいるけれど、遥かに洗練されていると思う。三枚肉とロースの味付けもしっかりとしていて、ただ柔らかいだけの昨今のものとは一線を画している。

そばは首里そばのみで、大￥600　中￥500　小￥400
他には、煮つけとおにぎりのみで、煮つけは￥450　おにぎり付きは￥500。煮つけは、色艶もよく、見た目よりあっさり味なので、これもそばをじゃましない。ただ手打ちのために1日60食が限界らしく、最初に1時半頃行ったらもう、売り切れだった。このあたりもさくら屋に似てたりする。それでも何度も通っていたのだけど、最近は12時過ぎに行っても観光客が行列を作っていたりして、私達のお店ではもうないのかなぁと少し寂しい気ががしたりするのが残念。しかしながらお勧めの沖縄そばの名店であるのは間違いない。

首里そば
住所:那覇市首里赤田町1-7 　コンサートギャラリーしろま1F　電話:098-884-0556
営業:11:30〜14:00頃（売り切れ次第閉店）　定休:日・祝

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